逮捕にもいろいろな種類がある

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逮捕にもいろいろな種類がある

逮捕の種類

通常逮捕

被疑者の同意を得て行われる任意捜査だけで支障なく捜査が進められればよいのですが、被疑者が逃亡してしまったり、あるいは証拠を隠してしまうことがあります。このような場合の対応策として、捜査機関は被疑者を逮捕することができます。

 

ただし、逮捕は、被疑者の身柄を拘束するという重大な行為ですから、人違いや職権濫用などが起きないように、いくつかの配慮がなされています。

 

まず、通常の事件では、警察官が裁判官に対して逮捕状の請求をします。

 

この請求を受けた裁判官は、当該被疑者が犯罪をおかしたと疑われていることが間違っていないか、そして、仮に当該被疑者が犯罪をおかした可能性が高いとしても、逮捕することまでの必要かおるのかどうか(すなわち、任意捜査でも足りるのではないか)などについて慎重に判断をします。

 

 

その結果、逮捕することを裁判官が許す場合には逮捕状が発付されるのです。

 

 

逮捕状が発付されれば、それに基づいて逮捕が行われます。その際には、逮捕状を被疑者に示さなければならないとされています。このように逮捕状に基づいて行われる逮捕のことを通常逮捕と呼びます。

 

 

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現行犯逮捕

ところで、通常逮捕の場合には、まず裁判官に逮捕状の請求をして、裁判官の判断を経たうえで、逮捕状に基づいて逮捕が行われることになります。

 

しかし、目の前で現に犯罪が行われている場合にもいちいち逮捕状の請求をしなければならないとすると、犯人を取り逃がしてしまうことになります。

 

そこで、現行犯人の場合には、逮捕状がなくても逮捕ができることになっています(現行犯逮捕)。しかも、その場合には、われわれ一般市民が逮捕してもかまいません。警察官や検察官に限られないのです。

 

 

刑事訴訟法上、現行犯人とは、「現に罪を行っている者」か「現に罪を行い終わった者」とされています。このうち「現に罪を行っている者」というのは、犯行現場で犯人を取り押さえた場合などが該当し、言葉の意味は比較的はっきりしています。

 

これに対して、「現に罪を行い終わった者」という言葉はやや曖昧です。犯罪が行われてから時間が経過すると、真犯人が誰であるのかが不明確になりますから、むしろ逮捕状を請求して裁判官の判断を仰いだ方がよいということになるでしょう。

 

 

したがって、現行犯人であるか否かの判定は慎重になされる必要があります。ちなみに、過去の裁判例のなかに、現場から約20メートル離れた別の飲食店で、犯行後30分ほど経過して発見された場合でも、なお現行犯人といえると判断されたものがあります。

 

 

なお、犯罪が行われてからあまり時間が経過していない場合で、犯行に使われた凶器を所持しているとか、警察官に呼び止められて逃げ出したといった特別の事情がある場合には、現行犯人に準じるもの(準現行犯人)として、やはり現行犯逮捕することが認められています。

 

 

 

緊急逮捕

通常逮捕と現行犯逮捕のほかにも、緊急逮捕と呼ばれるものがあります。これは、現行犯逮捕の場合のように目の前で犯罪が行われたわけではありませんが、やはり急速を要し、裁判官に逮捕状を請求するだけの時間的な余裕のない場合に行われます。

 

ただし、緊急逮捕は、死刑または無期もしくは3年以上の懲役もしくは禁錮にあたる罪をおかしたことを疑うに足りる十分な理由がある場合にかぎって行うことができます。

 

つまり、殺人罪などの重大犯罪の場合には特別に、逮捕状が間に合わないときでも逮捕することを認めたのです。緊急逮捕の場合には、逮捕した後に裁判官に逮捕状の請求をします。

 

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