控訴審、上告審のしくみと手続き

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控訴審、上告審のしくみと手続き

控訴審の手続き

控訴審は、原審での審理を基礎に、控訴審における新たな資料を加えて判断するしくみになっています。こういった審理のし方を続審制といいます。

 

したがって、原審で提出された証拠や、原審で行われた証人尋問は、そのまま控訴審でも証拠として使われます。簡単にいうと、控訴審は原審の続きというわけです。

 

控訴審での審理は、控訴人や被控訴人から新たな主張や証拠が提出されない場合には、比較的短期間で終了します。実際にも、控訴審において第一回口頭弁論期日が開かれただけで弁論が終結する場合も少なくないようです。

 

これに対して、控訴人や被控訴人から新たな主張や証拠が提出される場合には、原審におけると同様の手続きが進められていきます。

 

そして、審理が十分に尽くされると、いよいよ控訴審の判決が出されることになるわけです。

 

控訴審の判決では、控訴人が主張するとおり原判決におかしい点があれば、原判決が取り消されて、控訴審の裁判所が新たな判断をすることになります。

 

これに対して、原判決の判断がやはり正しいものと判断される場合には、控訴が棄却されることになります。

 

 

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上告審の手続き

控訴審の判決に不服のある当事者は、さらに上告することができます。

 

上告をする裁判所は、第二審(控訴審)が地方裁判所のときは高等裁判所、第二審(控訴審)が高等裁判所のときは最高裁判所となります。

 

上告をしたい当事者は、控訴審判決の送達を受けた日から二週間以内に、上告状を控訴審の裁判所に提出しなければなりません。この二週間以内に上告状を提出しないと、控訴審判決がそのまま確定してしまうことになります。

 

 

ただし、控訴審の判決に不服のある場合に、すべて上告できるというわけではありません。上告が認められるためには、法律で定められた上告理由に該当することが必要です。

 

この上告理由は、たとえば、控訴審の判決が憲法に違反している場合や、重大な手続き違反があった場合などに限られており、控訴審の裁判官の事実認定がおかしいといった理由だけでは、原則として上告が認められません。

 

 

上告審では、必ず口頭弁論が開かれるというわけではありません。書面審理だけで判断できる場合には、口頭弁論が開かれないのです。

 

上告審の判決では、上告理由が認められない場合には、上告棄却の判決がなされます。これに対して、上告理由が認められる場合には原判決を取り消すことになります。

 

 

 

そして、その場合に、さらに審理をする必要があれば、手続きを原審に戻すことになります。これを破棄差戻しといいます。原判決の確定した事実だけで裁判することができる場合は、上告裁判所自ら判決をします。

 

これを破棄自判といいます。上告審は法令が正しく適用されているかを審理する法律審で、事実関係についての審理(事実審)をしませんから、自判をするのは例外で、ほとんどの場合、差し戻されることになります。

判決が終了して訴訟が終了します

以上のような手続きを経て判決が確定すると、訴訟は終了します。

 

民事の確定判決には次のような効力があります。

 

第一は、既判力と呼ばれるものです。これは、当事者や裁判所が判決の内容に拘束されるという効力です。したがって、判決でいったん決まった事柄については、再び争うことができませんし、仮に敗訴した者がもう一度裁判所に同じ訴えを提起した場合には、前の判決と違った判断をしてはならないわけです。

 

第二は、形成力と呼ばれるものです。これは、判決の内容に従って法律関係を発生・変更・消滅させる効力です。たとえば、離婚を認める判決がなされれば、この判決によって離婚という効果が生まれるわけです。

 

第三は、執行力と呼ばれるものです。これは、判決によって認められた給付義務を、強制的な手続きである強制執行によって実現できる効力です。

 

 

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