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起訴されて被疑者は被告人へ

被疑者と被告人

検察官が被疑者を起訴すると、舞台は裁判所に移ります。いよいよ裁判所において、有罪かどうかの審判(公判)が行われるのです。これまで被疑者と呼ばれていた犯人は、公訴が提起された後は被告人と呼ばれることになります。

 

ここで、被疑者と被告人について少し説明しておきましょう。

 

被疑者とは、犯罪をおかしたのではないかと疑われ、警察などの捜査機関によって捜査の対象とされている者で、まだ公訴を提起されていない者をいいます。

 

 

マスコミでは被疑者のことを容疑者と呼んでいる例も多いようですが、これは法律上の用語ではありません。また、重要参考人という言葉も使われますが、これもまたマスコミ用語で、まだ逮捕状は出ないけれども犯罪をおかした疑いの強い者を意味しています。

 

一方、刑事事件において公訴を提起された者を被告人といいます。

 

 

被告人は、公判では検察官と対立する当事者で、自らまたは弁護人によって、自己の利益を守るための権利がいろいろと認められています。貧困などの理由で弁護人を依頼することができない被告人には、裁判所によって国選弁護人がつけられます。

 

また、被告人は犯罪者として検察官によって起訴された者ですが、有罪判決があるまでは無罪の人であるとして取り扱われます。

 

 

なお、民事事件においては、原告に対する当事者(原告から訴えられた者)を被告といいます。マスコミ用語では、刑事事件の被告人のことも被告と称している例があるようですが、正しくは被告人と呼び、民事事件とは呼び方が異なりますので注意しましょう。

 

 

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公判手続きの概要

では、公判手続きはどのように進行するのでしょうか。

 

第一審の公判手続きは、大きく分けて審理手続きと判決宣告手続きに分類することができます。

 

このうち審理手続きは、まず被告人に対する人定質問や起訴状の朗読などを行う冒頭手続きと呼ばれる手続きから始まって、証拠調べ手続きを経て、最後に、検察官の論告・求刑と、弁護人の弁論、被告人の最終陳述を行う弁論手続きを経て終了します。

 

その後に、裁判所による判決の宣告手続きが行われます。

 

 

 

公判手続きの行われる裁判所

公判手続きは、通常、犯罪が行われた場所または被告人の住所地にある地方裁判所で行われます。たとえば、事件が横浜で発生した場合には、横浜地方裁判所で公判が開かれるわけです。

 

 

ただし、比較的刑の軽い犯罪の場合には、地方裁判所ではなく、簡易裁判所で公判が開かれる場合もあります。たとえば、罰金以下の刑にあたる罪や窃盗罪などの事件は簡易裁判所で扱われます。

 

 

こうして決められる裁判所を、管轄裁判所といいます。

 

 

 

公判手続きに参加する者

さて、公判を開廷するには、裁判官と裁判所書記官が列席して、検察官が出席することが必要です。

 

被告人も、原則として公判廷に出頭しなければなりません。また、被告人は、裁判長の許可がなければ退廷することができません。もっとも、50万円以下の罰金または科料が刑となっている軽微な事件の場合などにおいては、例外的に、被告人は出頭しなくてもよいとされています。

 

なお、被告人が裁判長に無断で退廷してしまった場合には、被告人が在廷していなくても審理を進めることができるものとされています。

 

弁護人も、原則として公判廷に出頭しなければなりません。特に、死刑または無期もしくは長期3年を超える懲役・禁錮が刑になっている重大な事件の場合においては、弁護人がいなければ開廷することができないことになっています(必要的弁護事件)。

 

 

 

裁判の傍聴

公判手続きは公開の法廷で行われます。したがって、興味のある人なら誰でも、公判手続きを傍聴できるのが原則です。ただし、傍聴席の数は限られていますから、傍聴希望者が多い事件の場合には、抽選などの方法で傍聴者を決めることもあります。

 

 

オウム真理教の麻原被告人の公判において、一般傍聴席48席に対して1万2000人余りの傍聴希望者が集まったことがありますが、このとき東京地方裁判所はパソコンを使って抽選を行いました。

 

なお、傍聴は自由ですが、法廷内での録音や写真撮影は裁判長の許可がなければできません。

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