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裁判報道の本質

新聞紙上やテレビでは、毎日のように裁判関係のニュースが登場しますが、私たちが知ることのできるのは、事件や裁判の一断片にすぎません。

 

そのため事件の本質を把握することができずに、難解なニュースであると感じたり、ときにはこうした報道を無味乾燥のつまらないものと切り捨ててしまいがちです。

 

しかし、現実に発生する事件は生身の人間がおこすのですから、そこには欲望・嫉妬・恨みといった人間の感情が必ず背後に潜んでいるものです。

 

そして、こうした事件を適正に解決するために裁判手続きが設けられているわけですが、この裁判手続きを作ったのも神ならぬ私たち人間ですし、この裁判手続きを運用するのもまた人間なのですから、どこかに欠陥や問題点があるかもしれません。

 

そうだとすると、裁判関係のニュースは、ある意味では非常に人間臭いものであるといえましょう。このカテゴリでは、ふだんのニュースではなかなか伝えられない裁判の現実について目を向けたいと思います。

 

裁判報道の本質記事一覧

政治家の逮捕政治家が犯罪をおかしたと聞いても、最近はあまり驚かないようになりました。実際、収賄罪のほかいろいろな犯罪で政治家が逮捕され、有罪判決を受けたというニュースをしばしば耳にします。政治家が法廷で裁かれた事件としては、少々古くなりますが、何といってもロッキード事件が衝撃的でした。この事件では、元首相の五億円の収受が受託収賄罪にあたるのか否かが争われ、第一審の東京地方裁判所は、昭和58年10月...

国家賠償請求国や県などを相手に損害賠償を求める裁判が大きく報道されることがありますが、このように国や公共団体の作用によって生じた損害の賠償を求めることを国家賠償請求といいます。憲法一七条は、公務員の不法行為に基づく国または公共団体の損害賠償責任を明示し、これを受けて国家賠償法が一般的に国家賠償について定めています。国家賠償法一条一項には、国または公共団体の公権力の行使にあたる公務員が、その職務を行...

裁判のニュースのなかで、おそらく一番理解しにくいのは議員定数訴訟ではないでしょうか。憲法では法の下の平等原則が定められていますから、選挙権についても一人一票の原則がとられています。しかし、議員一人に対する有権者数が選挙区によって違うため、実質的には一人一票の原則が崩れています。たとえば、10万人の中から一人の議員を選ぶ場合と、1万人の中から1人の議員を選ぶ場合とでは、1票の重みがまったく違ってきま...

政教分離の原則と現実宗教に関係する裁判は少なくありませんが、その中でも注目されるのが、国や地方公共団体と宗教との結びつきを問う裁判です。いわゆる政教分離の問題です。日本国憲法二〇条三項は、「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」と規定しています。しかし、現代社会においては、多種多様なかたちで宗教がわれわれの日常生活に浸透しており、国家の活動としても、宗教とまったく無関...

まさか倒産することはないと思っていた企業までもが倒産するといった時代を迎えましたが、特に、大企業の倒産は社会的影響が大きく、連鎖倒産を招いたり、株式市場の変動要因となったりします。ところで、会社が倒産するというのは、どういうことなのでしょうか。倒産と破産とは違うのでしょうか。少し整理してみましょう。倒産整理手続きの種類倒産とは、債務者が対外的に信用をなくし、債権者が債権の回収をすることができなくな...

株主代表訴訟とは最近、新聞紙上で「株主代表訴訟」とか、単に「代表訴訟」といった活字をよく目にするようになりました。株主代表訴訟とは、株式会社の役員が商法などの法令に違反するなどして、会社に対して損害を与えたにもかかわらず、会社がその責任を追及しない場合に、株主が会社に代わって、その役員に対して責任の追及をすることができるという制度です。役員の責任は会社に対してのものですから、役員の責任を追及するの...

企業と総会屋の癒着最近、総会屋に関するニュースをよく耳にします。特に、大手証券会社や百貨店など日本を代表する大企業までもが総会屋と癒着していたとの報道は、大変ショッキングなものでした。ところで、公務員に金品を渡せば贈賄罪となって処罰されますが、総会屋は株主の権利を濫用して不当な利益をはかる者であって、公務員ではありません。では、総会屋に利益供与することがなぜ許されないのでしょうか。これを理解しない...

消費者が悪徳商法にひっかかり、大事な財産を失うといった被害が後を絶ちません。悪徳商法に対しては、契約の解除や損害賠償を求めてたくさんの裁判がおこされていますが、これら悪徳商法に関しては未開拓の法律問題も多く、先例も乏しいことなどから、被害者側か苦戦を強いられている裁判も少なくありません。しかし、消費者問題に取り組む弁護士は、こうした難しい裁判に立ち向かい、数多くの成果を上げてきました。悪徳商法の例...

少年法による保護最近、中学・高校生による凶悪な暴行・傷害事件、売春事件(援助交際)、覚せい剤事件など、未成年者のおこした事件についてのニュースをよく耳にします。犯罪の低年齢化は大きな社会問題の一つになっています。さて、少年(20歳未満の者)が問題をおこした場合の措置については、少年法が特別な取扱いを規定しています。『家栽の人』という人気漫画では、少年事件が題材としてとりあげられていましたが、そこで...

成人とは異なる取り扱い少年は、犯罪をおかした場合であっても、その少年の健全な育成を期するために、成人の場合とはいくつかの点で異なった取り扱いがなされています。少年の被疑者は、やむをえない場合でなければ勾留することができません。勾留を必要とする場合でも、監獄ではなく少年鑑別所に拘禁することになります。また、少年の被疑者・被告人は、できるだけ他の被疑者や被告人と分離して、その接触をさけなければならない...

精神鑑定の目的裁判のニュースのなかで、精神鑑定という言葉が登場することがあります。これは犯罪者の心理や性格を精神科医などの専門家が分析して、その者に責任能力があったか否かを裁判官が判断する際の資料とする手続きです。責任能力とは、抽象的にいうと、事物の是非・善悪を弁別し、かつそれに従って行動する能力のことです。そして、刑法三九条は、心神喪失者の行為は処罰せず、心神耗弱者の行為は刑を減軽すると規定して...

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