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競争が激しいアメリカの弁護士事情

弁護士は尊敬されない職業?

アメリカには現在80万人以上の弁護士がいます。日本にいる弁護士が約1万6千人ですから、その数の多さには驚かされます。

 

アメリカでも日本でも、弁護士になるためには司法試験に合格しなければなりませんが、そのしくみが両国ではかなり違います。

 

日本では、毎年一回行われる司法試験で約2000名の合格者が生まれ、次に司法研修所に入所し、1年6か月の修習を経て弁護士・裁判官・検事の道に進みます。

 

司法研修所卒業者の大半が弁護士となりますが、それでも毎年五、六百名の弁護士が新たに生まれるにすぎません。

 

これに対してアメリカでは、法律家を目指す者は、まず通常の大学を卒業してからロースクールに入学します。ロースクールで三年間勉強した後、司法試験の受験資格が与えられます。

 

司法試験は、年二回、各州ごとに別々の内容で行われます。司法試験の合格者は全米で四万人に近い数になっています。

 

したがって、単純計算をすると、アメリカでは現在の日本の弁護士総数の二倍以上の弁護士が毎年新たに誕生することになるわけです。

 

これだけたくさんの弁護士がいると、おのずから弁護士間の競争も激しくなり、弁護士は自分を積極的に売り込むことに熱心です。

 

 

広告宣伝もいろいろと工夫されていますし、事件や事故がおこると弁護士が名刺と委任契約書を持参して被害者のもとに駆けつけます。

 

特に、災害専門の弁護士はアンビュランスーチェイサー(救急車を追う者)と呼ばれるほどです。

 

弁護士の報酬は、タイムーチャージ(時間料金)制とコンティンジェンシー・フィー(成功報酬)制に大きくわかれますが、アメリカでは前者が普及しています。

 

タイムーチャージ制とは、ある仕事に対する弁護士の拘束時間を基準にして、たとえば一時間あたりいくらといった計算方法で報酬を決めるやり方です。

 

タイムーチャージ制は、手間がかかればその分報酬も増えるといった合理的な方法ではありますが、拘束時間の計算のしかたによっては弁護士報酬が非常に高額になる可能性もあります。

 

 

 

また、アメリカのコンティンジェンシー・フィー制では、着手金なしの全面成功報酬制が多く見られるという特色があります。

 

この方法では、勝ち取った利益の三割から五割も弁護士が報酬として取ってしまいますが、経済的にゆとりのない依頼者も着手金なしで弁護士を雇うことができるといったメリットもあります。

 

日本では、この全面成功報酬制については賛否両論があるところです。

 

アメリカでは、弁護士は他人の不幸に介入することによって高額の報酬を得て自分は豊かな暮らしをしている者とみられており、嫌われ者の代名詞のようにいわれることがあります。

 

弁護士をこけにしたジョークは多く、「理想社会すなわち弁護士のいない社会」、「弁護士その他爬虫類」、「弁護士資格を剥奪されて真人間になった」等々、数えあげればきりがありません。

 

スピルバーグ監督の大ヒット映画「ジュラシックーパーク」に登場する弁護士も、便器にしゃがんだままのみっともない姿で恐竜に食べられてしまいますが、観客は大喜びしたそうです。

 

しかし、このことは弁護士がそれだけ社会的に大きな影響力をもった存在であることの裏返しであるといえるでしよう。

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